現実2
一人取り残された親と共に多いとなと感じることは、親が年老いても夫婦として暮らせている間は、離れて暮らす子供は心配しながらでも実家で生活することを許容できますが、両親の片方が亡くなった場合に前回記載したように実家での一人暮らしを認めざるを得ない場合と、残った片方の親を老人介護施設に入所させる場合が多い事です。
管理者は、葬儀会社に勤務していた時から感じていることですが、片方の残った親が老人介護施設で亡くなってご遺体をお迎えに行ったときに、一番近い身内であり、葬儀の喪主になる子供自体が介護施設に到着していないことが多いことです。
時間の余裕がなく自分が暮らす都会から帰って来る時間が無かったのだと思います。
そして、親は老人介護施設に入所していても身内・家族の誰にも看取られずに寂しく亡くなったんだと思うと、せっかく今まで子供のために精一杯生きてきたのに可哀想な最期だったんだなと思ってしまいます。
もう少し早く誰かが異変を感じてあげれて、もう少し早く家族に連絡してあげていれば、たとえ場所は老人介護施設という場所であっても、身内に看取られながら亡くなることが出来たのではないかと思うと家族という小さな枠組みの中で何とかならなかったものかと感じてしまいます。
かといって、老人介護施設で働いている職員さんたちは、人手不足の中、個々の入所者に対して個別の対応をすることは時間的にも費用的にも困難なことですし、施設という枠組みに入っている以上決まったルーティーンでの対応が不可欠なものとなります。
この枠組みをはみ出して、入所している老人個々に別々の対応をすれば入所の中で不公平感が生じるからだと思います。
この”ふれあいネット”では、自分の親を特別に注視してほしいという家族の気持ちと、不公平感無く全入所者に均一なサービスを提供したいという施設の間に入り、施設で暮らす親と都会で暮らす子供の橋渡しの役目が担えるようにサービスを提供していきたいと思っております。