それでは、「葬儀費用-1」に引き続き、少しでも安く、心の籠った、故人を偲べる形で見送って上げるためには、どのようにすれば良いかを考えて行きたいと思います。
そのために、今現在、葬儀社を通して一般的な葬儀を上げた場合に掛かる費用を説明したいと思います。
下記の表が、一般的な葬儀社で通夜葬儀を上げた場合に掛かる費用です。
項 目 | 項目補助 | 一般価格 | 会員価格 | 備 考 |
式場使用料 | 70,000 | 70,000 | 葬儀会場使用料 | |
控室使用料 | 60,000 | 0 | ||
霊安室使用料 | 30,000 | 30,000 | 1日に付き | |
祭壇 | 仏式 8級 | 400,000 | 300,000 | 使い回しです。 |
仏式 7級 | 450,000 | 350,000 | 飾りの違いです。 | |
仏式 6級 | 500,000 | 400,000 | ||
仏式 5級 | 650,000 | 500,000 | ||
仏式 4級 | 750,000 | 650,000 | ||
神式 | 400,000 | 300,000 | ||
キリスト教 | 400,000 | 300,000 | ||
棺 | OR棺 | 30,000 | 0 | 木の棺 |
布白棺 | 60,000 | 30,000 | OR棺に布を張ったもの | |
二面棺 | 80,000 | 50,000 | OR棺の両面に彫刻を張ったもの | |
三面棺 | 120,000 | 90,000 | OR棺の三面に彫刻を張ったもの | |
百蓮床 | 40,000 | 37,000 | 棺の中の設え | |
お別れ畳 | 10,000 | 10,000 | 棺の中の畳 | |
骨箱 | 5寸 | 5,000 | 0 | |
6寸 | 40,000 | 35,000 | ||
分骨骨壺 | 1,500 | 1,500 | ||
納骨袋 | 2,000 | 2,000 | ||
納棺 | 納棺のみ | 50,000 | 40,000 | |
湯棺 | 80,000 | 70,000 | 納棺前のお風呂 | |
ドライアイス | 10,000 | 7,000 | 1日に付き | |
祭壇花 | 縦型A | 150,000 | 150,000 | |
縦型B | 200,000 | 200,000 | ||
横型A | 200,000 | 200,000 | ||
横型B | 300,000 | 300,000 | ||
ミックスA | 200,000 | 200,000 | ||
ミックスB | 300,000 | 300,000 | ||
花梵天 | 30,000 | 30,000 | ||
生花 | 20,000 | 20,000 | 1対 | |
遺影写真 | 3点セット | 28,000 | 28,000 | 電飾写真 |
3点セット | 22,000 | 18,000 | ||
キャビネ | 4,000 | 4,000 | ||
車 病院迎え | 病院迎え | 13,440 | 0 | 10km未満 |
病院迎え | 16,680 | 3,240 | 10km以上 | |
病院迎え 深夜料金 | 3,240 | 3,240 | ||
自宅~斎場 | 一般車 | 16,680 | 16,680 | |
ベンツ | 24,970 | 24,970 | ||
斎場よりの出棺 | 一般車 | 18,150 | 18,150 | |
黒塗り車 | 24,970 | 6,820 | ||
リムジン | 31,780 | 13,630 | ||
安置布団 | 10,000 | 10,000 | 霊安室用の布団 | |
盛物 | 8,000 | 6,000 | 祭壇用盛物 | |
飾り | 枕飾り | 25,000 | 0 | 出棺までの飾り物 |
後飾り | 25,000 | 0 | 火葬後の飾り | |
仏飯 | 1,000 | 1,000 | 祭壇の盛物 | |
仏衣 | 34,000 | 30,000 | 死後の着物 | |
位牌 | 大 | 3,000 | 3,000 | |
小 | 1,000 | 1,000 | ||
紙細工 | 10,000 | 10,000 | ||
塔婆 | 10,000 | 10,000 | ||
寺菓子 | 1,000 | 1,000 | 寺院1名に付き | |
礼服レンタル | 男性用 | 6,000 | 6,000 | |
女性用 | 7,000 | 7,000 | ||
喪服着付け | 3,500 | 3,500 | ||
宿泊セット | 5,000 | 4,000 | 1名に付き | |
食事 | 通夜食 寿司盛合せ | 12,000 | 12,000 | 7人前 |
通夜食 オードブル | 10,000 | 10,000 | 7人前 | |
朝食 | 1,000 | 1,000 | 1名に付き | |
出立ち弁当 | 1,500 | 1,500 | 葬儀前の弁当 1名に付き | |
仕上げ膳 A | 5,000 | 5,000 | 精進揚げ 1名に付き | |
仕上げ膳 B | 8,000 | 8,000 | 精進揚げ 1名に付き | |
ゆかた | 3,000 | 3,000 | 警察迎えの着替え | |
火葬料 | 20,000 | 20,000 | 地域により異なる | |
諸経費 | バス代 | 40,000 | 40,000 | 出棺時の親族バス |
タクシー代 1台 | 10,000 | 10,000 | 出棺時寺院用 出棺時親族用 | |
公営斎場使用料 | 100,000 | 100,000 | 公共斎場使用時 地域により異なる | |
寺院費用 | 枕経代金 | |||
通夜読経 | ||||
葬儀読経 | ||||
初七日読経 | ||||
七日読経 | ||||
戒名料 | ||||
車馬料 | 車代 | |||
膳部料 | 食事代 | |||
棺付け料 | ||||
脇導師料 | ||||
役僧料 |
上記の項目が明細に当たり、それぞれの項目を合計したものが葬儀費用になります。
なお、上記の費用に香典返し、参列者への粗供養品は含まれていませんが、それらは参列者から頂戴するご香典と相殺できますので、ここではあえて含めていません。
上記に記したものは、本当に多くの項目になりますが、大きく分けて葬儀社に支払う費用と寺院に支払う費用に分けて考えることが出来ます。
後程、詳しく説明しますが、葬儀社に支払う費用が約150万円、寺院に支払う費用が50万円、合計で200万円近くになる計算になります。
また、「葬儀費用ー1」のページにおいて説明させて頂いたように、家族葬と言えども、葬儀社の斎場で葬儀を執り行うと上記の費用が発生しますので、一般葬と変わらない価格になってしまいます。
ここでは、本来の意味の家族葬を執り行うための方法を考えて行きます。
ここでいう、本来の意味の「家族葬」とは、親族・血族・親戚など血族的な繋がりを意味するのでなく、故人と本当に親しい関係のあった身内のみで、質素に、しめやかに、故人を偲びつつ執り行うものです。
したがって、親戚だからと言って普段交流の無かったような親戚まで含むものではありません。
では、要点を整理して行きます。
費用の大きな違いになるのは、下記の点であると思います。
1.どこで亡くなったか。
2.住まいは持ち家か、マンションを含む集合住宅か。
3.お参りを頂くか、家族親族のみで執り行うか。
以上の事が、費用を大きく左右しますが、どのような形であれ、少なくとも50万円上の金額は節約できると思われます。
私は、これまで多くの葬儀の見積もりをする中で多くのご当家の意向を聞いて来て、今の時代に合った形で、家族だけで、故人を偲び、質素に見送って上げるのに、そこまで通夜、葬儀に費用を掛ける必要は無いと思っています。
持ち家の場合と、マンションを含む集合住宅の場合では、費用が異なってきますので、分けて考えたいと思います。
葬儀社の方にどのような形でお世話になるかという詳細については後述することにして、まずは大きな流れを説明します。
日本では、亡くなられた後、最低限24時間以上を置かないと火葬が出来ない法律になっており、また、病院でその24時間を安置してもらうことは現在の日本の病院では出来ない風習です。
故人を偲びつつ、質素に、少しでも安く見送って上げるためには、持ち家の場合は没後は自家用車で自宅に連れて帰り、自宅で通夜葬儀を営み自宅から出棺して上げるのが、また、集合住宅の場合は葬儀社に病院へのお迎えを依頼し葬儀社の霊安室の入り、霊安室から出棺して上げるのが良いかと思います。
このようにすることだけで、40万円~70万円程度の節約になると思われます。
どちらの場合も、家族だけで質素に見送って上げることを前提にしているため、他人にお参りいただく通夜葬儀などは執り行わない方が良いと思います。
広くお参りの参列者を迎えるだけで、参列者への挨拶など気を使うことが多くなり、その分、家族で故人を偲んであげる心の余裕が奪われてしまいます。
家族で故人を偲び、見送って上げるのですから、祭壇及び、祭壇花は不要になります。
自宅で見送って上げる場合においても、霊安室で見送って上げる場合においても、枕元の飾りだけで十分なように思います。
祭壇花が無いと寂しいと思うのであれば、自宅の場合は枕飾りの横に生花を1対か2対供えてあげ、その花を出棺時の棺に献花し、霊安室の場合は出棺時の花を2束ほど準備して上げれば十分だと思います。