昨夜、仕事から帰ってきて、家で一人でテレビを見ながら夕食を摂っている時、”さだまさし”が「亭主関白」を歌っていた。
「仕事も出来ない男に家庭など守れるはずがない・・・」
僕は今まで子供の身の回りの世話をしてきただけで子供を守ってきたことにはならないのでは無いか?
子供の身の回りの世話をしてやる事が優しさだと勘違いしているのではないだろうか?
本当の優しさとは、子供に僕が居なくても生活し、自立して行ける強さを教えてやることが父親としての優しさでは無かったのだろうか?
その子供も、大学生となり一人で生活を始めた。
仕事に対しても同じことが言える・・・
見栄と意気込みだけで無理に店舗を新設し、損失を出して閉店に追い込まれた。
そして、130年以上の長い時間続けてきた商売も廃業した。
自分に対して厳しく、商売に対して厳しく接していれば違った道が開かれていたのではないだろうか?
商売に対して厳しいことを言うと従業員との関係が壊れると思って その場その時々を適当に穏便に過ごしてきた結果ではないのだろうか?
僕は、子供や社会に対して何を残せたのだろう???
僕の目を通して子供や社会を見ている妻の目には どのように映っているのだろう?
考え出すと切がない・・・
不安で、孤独で、寂しく、押し潰されそうになる。
残暑が厳しい今の季節でも心の中は冬のまま・・・
後どれくらい過ごせば春が来るのだろう?
今でも思い出す。
昔、妻と喧嘩をした時に言われた言葉・・・
喧嘩がエスカレートし、僕が「気に入らないなら出て行け。」と言うと、妻から
「私には帰る家なんて無いもの。お父さんのところしか居る所が無いもの!」
夫婦両輪とは上手く言ったもので、父親は母親には成れないし、母親は父親には成れない。
それを無理して実行しようとするとストレスが溜り、上手く行かないのは分かっている。
頭では十分に理解しているのだが、心がそれでも何とかしようと思ってバランスが崩れてしまう。
世の中、一人親の家庭はたくさん有るのだが、みんな良く頑張っているなと思ってしまう。